今日本で急速な広がりを見せている音声SNSアプリ「Clubhouse」。
名前だけ聞いたことがあっても具体的にどのようなSNSアプリなのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではClubhouseの概要と従来のSNSとの違い、あなたに合ったおすすめのSNSの選び方について解説していきます。
Clubhouseとは
Clubhouseとはアメリカ・サンフランシスコのベンチャー企業である「Alpha Exploration」が2020年春にリリースした音声SNSアプリです。
チャット機能は搭載されておらず、世界中のユーザーと「声だけ」でやりとりを行える新しいSNSとなっています。
このSNSアプリが注目を集めた理由は「完全招待制」であることも挙げられます。招待を受けなければそもそも利用することすらできません。
日本では2021年1月からベータ版の運用が始まり、リリース当初はTwitterのトレンドに「Clubhouse 招待」などのワードが連日含まれていました。
Clubhouseと従来のSNSの特徴を比較
Clubhouseとそれ以前にリリースされている従来のSNSにどのような違いがあるのでしょうか。
各SNSの特徴から比較して見ていきましょう。
Clubhouse
Clubhouseの特徴は主に6つのことが挙げられます。
- 20−30代の利用が多い
- 配信できる又は聞ける
- 招待がないと利用できない
- 実名登録しかできない
- バックグラウンド再生ができる
- アーカイブが残らない
- 20−30代の利用が多い
Clubhouseは20−30代の利用者が多いという特徴があります。
利用規約において18歳未満の方の利用はできないとの記述がありますが、年齢を確認する仕組みなどが導入されているわけではないので実際には18歳未満でも利用している人がいるみたいです。
配信できる又は参加できる
ルームを開いて配信をするか、もしくはルームに参加して会話を楽しむことができます。
ユーザーはそれぞれモデレーター、スピーカー、オーディエンスの3つの役割があり発言をする場合にはモデレーターかスピーカーにならなければなりません。
参加者は基本的にオーディエンスとなりますが、挙手マークをタップしてモデレーターが承認した場合にスピーカーとなり発言できるようになります。
ちなみにモデレーターはルームを開いた人か、その権限を譲渡された人だけなることが可能です。
招待がないと利用できない
Clubhouseは完全招待制のSNSなので、すでにClubhouseを利用している人から招待をもらわなければ利用することはできません。
しかし、招待できるのは1アカウントにつき2人までとされているため中々利用できないのが現状です。
そのため連日TwitterではClubhouseの招待を求めている旨の投稿が多く行われています。
実名登録しかできない
Clubhouseは実名でしか登録することができません。
TwitterやInstagramのようにニックネームで登録することができないので、匿名性は低くマナーの良い配信が多くなっています。
また、誰が誰から招待を受けたのかという流れがプロフィールに表示され、人のつながりを可視化できるのも面白い特徴です。
バックグラウンド再生ができる
Clubhouseの配信はバックグラウンド再生に対応しています。
バックグラウンド再生とはアプリを起動中に他の操作をしても再生が止まらないという機能のことです。
スマホで何かしながらClubhouseを聞くいわゆる「ながら聞き」を行うことができます。
ただし、音声が流れるYouTubeや音楽を聴く際には自動で停止されるようになっています。
アーカイブが残らない
YouTubeなどの動画配信サービスでは自分の配信のデータ「アーカイブ」を残すことができますが、Clubhouseでは残すことができません。
そのため参加することができなかった場合には2度と同じ内容を聞けないということになります。
また、利用規約においても配信の録音や内容を公開することを禁止しているためリアルタイム性に重点を置いているSNSといえるでしょう。
Twitterの特徴は主に3つのことが挙げられます。
- 気軽にツイートできる
- トレンドを把握しやすい
- 情報を拡散できる
気軽にツイートできる
Twitterへの投稿は140字までと制限されていますが、この制限以外には制約がなく1字から気軽に投稿することができます。
そのためリアルタイムの情報に強く、進行形の情報をいち早く入手することが可能です。
ただし手軽に投稿できる分、その情報が正しいのか判断する力が必要になります。
トレンドを把握しやすい
先ほどTwitterはリアルタイムの情報に強いと述べました。
それはトレンドの把握にも利用することが可能です。
Twitterには一定時間内に多くツイートされたワードがトレンドとして表示される機能があります。
この機能を利用すれば今何が流行っているのか、その日の流行を知ることができます。
情報を拡散できる
Twitterにはユーザーがツイートした内容を拡散できる「リツイート」という機能があります。
リツイートするとリツイートを行ったユーザーをフォローしているすべての人にそのツイートが表示されるようになります。
ツイートを見たユーザーがさらにリツイートをするとそのユーザーのフォロワーへとツイートが広がっていきます。
このことを「拡散」といい、有益な情報や面白い情報などは拡散されやすいです。
Instagramの特徴は主に3つあります。
- 写真投稿が多い
- ハッシュタグが多い
- 拡散力が小さい
写真投稿が多い
Instagramは写真や動画に特化したSNSとなっています。
その中でも写真投稿が多く、写真写りの良い状態を指す「インスタ映え」という言葉も誕生しました。NTTドコモモバイル社会研究所が行った「Instagramを利用している割合に関する調査」によると10代男性が58.6%、20代男性が42.6%なのに対して、10代の女性が80.4%、20代の女性が75.9%という結果が出ており、若い女性ユーザーが多いSNSとなっています。
拡散力が小さい
InstagramはTwitterのようにリツイートで多くの人に拡散するという機能がありません。
そのためフォローしているユーザーにのみ投稿が表示されることになります。
他のSNSに比べて拡散力が小さいと言われており、拡散による恩恵を受けることは難しいでしょう。
ハッシュタグが多い
Instagramでは投稿する際にハッシュタグをつけることができます。
先ほど述べたようにInstagramには拡散する機能がないためハッシュタグを利用して他のユーザーの投稿を見るという方が多いです。
カフェや観光スポットなどの情報を仕入れるために実際に行った人の投稿をハッシュタグ経由で見るという使い方をする人もいます。
- 実名登録しかできない
- グループを作成できる
実名登録しかできない
Facebookは実名登録しか行うことができません。
これはClubhouseと同じ仕様になっており、匿名性が低いのでマナーの良い人が多いです。
また他のSNSと比べて30、40代の利用者が多いという特徴もあります。
グループを作成できる
「大学のサークル仲間」「いつもの4人」などのグループを作成することができます。
グループ内では全員チャットが共有され、それぞれが発言することが可能です。
作成するグループの公開範囲を設定できるので知らない人が入ってくる心配はありません。
目的別おすすめのSNSはこれ
ここまでClubhouseと従来のSNSの特徴について紹介してきましたが「結局どのSNSが良いの?」という方もいるでしょう。
ここでは目的別におすすめのSNSについて解説していきます。
トレンドを追いかけたいなら
トレンドを追いかけたいのであればTwitterがおすすめです。
一定時間内に多くツイートされたワードがトレンドとして表示される機能によってその日のトレンドをいち早く把握することができます。
友達とだけやりとりしたいなら
友達とだけやりとりをしたい場合にはInstagramがおすすめです。
Instagramなら拡散機能がないためTwitterのように他のユーザーが拡散した投稿を見なくて済みます。
自分の投稿を不特定多数の人に見られたくないのであれば設定で鍵をつけることも可能です。
交流の輪を広げたいなら
交流の輪を広げたいのであればTwitterやFacebook、Clubhouseがおすすめです。
TwitterやFacebookは比較的拡散力が強く、手軽にフォローすることができるので共通の好きな分野があればSNSから交流の輪が広がるかもしれません。
またClubhouseは自分の声でやりとりをするのでユーザー同士の距離が近く交流を深めやすいと言えます。
まとめ
Clubhouseはチャット機能がなく音声だけでやりとりをする新しいカタチのSNSです。
その特徴として6つのことが挙げられました。
- 2030代の利用者が多い
- 配信できる又は聞ける
- 招待がないと利用できない
- 実名登録しかできない
- バックグラウンド再生ができる
- アーカイブが残らない
しかし従来のSNSにもClubhouseにはない特徴がそれぞれにあります。
大切なのは自分の目的にあったSNSを選択するということです。
それぞれのSNSの強みを把握してどのSNS自分に合っているのかを考えてみましょう。